これまでトイレは必ず決まった場所でしていた・・・
必ず散歩中に済ませていた・・・
高齢になった愛犬のトイレに関するお悩みが増えています。
今や犬の平均寿命は13歳とも15歳とも言われています。20歳を超える犬も珍しくありません。これは人間に換算すると100歳を軽く越える年齢です。当然身体機能の変化も起こります。高齢になった愛犬のしつけについて解説します。
高齢になると起こるトイレの問題
高齢になると様々な身体機能が低下します。そのため、トイレの失敗も愛犬の本心とは関係なく起こるのです。
これまでは朝夕の散歩まで12時間以上でさえも、排泄を我慢できた場合でも、高齢になり筋力が低下すると、長時間の我慢が出来ないのです。
室内にトイレシーツがある場合でも、トイレの場所を間違えてしまう、間に合わないということも起こります。
この問題は、しつけだけでは改善が出来ません。愛犬自身も失敗に気が付いている分、叱責することで追い詰めるだけです。
このような場合は、
① トイレの回数を増やす
散歩は短時間、複数回に変更を。筋力の低下、足腰関節への負担を考え、散歩ルートの見直しを。
② 室内トイレは愛犬の寝床の傍に設置
寝起きの直後は排泄をするタイミングです。すぐそばにトイレがあることで、スムーズに移動が出来ます。また、トイレシーツのサイズもこれまでよりも大きなものに変更しておくと、はみ出しの失敗も予防出来ます。
③ トイレを成功したら、ご褒美を
愛犬がトイレを成功したら、少量のオヤツをあげたり、大いに褒めてあげます。まるで子犬の時期にトイレのしつけを熱心にしていたころのようにです。簡単な方法ですが、愛犬のモチベーションを高め、トイレの失敗対策にもつながります。
叱ることでパニックに
トイレの失敗はつい、叱ってしまいたくなります。しかし、飼い主が感情的に叱ってしまうと、愛犬は混乱と不安から、ますます問題が悪化します。叱られない方法は何か?を考えるからです。
しかし、思うように体が動かない中で試行錯誤をするのですから、ますます失敗が増え、悪循環に陥ります。
愛犬の失敗が目立つ、留守中の失敗は困る、夜間の失敗で家族が憂鬱になる・・・・このような場合はペット用オムツの利用も考えましょう。
必要に応じて、これらの製品を活用することで、お互いのストレスを軽減することも大切なことです。
汚れた体は常に清潔に
トイレの失敗と合わせて起こるのが、体の汚れです。被毛が長い場合、下半身の汚れが目立ちます。犬にとって体から排泄物の臭いが漂うことは、その本能レベルで苦痛です。
市販のペット用品には、
〇水のいらないシャンプー
〇ウエットシート
〇高吸水タオル
など愛犬の部分洗いに便利なアイテムが多数あります。これらも積極的に活用します。
また、高齢になった犬にとってトリミングや長時間のドライヤーは体に相当な負担がかかります。愛犬のトイレの失敗が気になり始めたら、被毛を短く切りそろえ、日々のお手入れに負担がかからないスタイルに変更してあげましょう。