今や愛犬のための災害用持ち出しリュック、災害用アイテムも多数発売されています。ペットの災害対策のための資格制度もあるほどです。全国の自治体は、ペット同伴避難のための体制を整え、同伴可能な施設の準備も進めています。
では飼い主の側はどうでしょうか?もしもの時に、愛犬を安全で安心して預け、同行させることが出来るでしょうか?
犬の大小にかかわらず、今からでも災害対策のためのしつけを始めてあげましょう。
もしもの・・・に備え身に着けていきたい愛犬のしつけベスト3
愛犬のしつけは、生後間もない子犬の時点で完了したと考えていませんか?
小さな子犬であれば、多少しつけが出来ていなくても、もしもの場面でも周囲は受け入れてくれるでしょう。見た目が可愛らしい上に、周囲への危険性が低いからです。
しかし成犬ではそうはいきません。たとえ小型犬でも無暗に吠えていては迷惑になり、犬が苦手な方は恐怖だと感じます。
愛犬がもし下記の3項目を苦手なら、まだ習得出来ていないのであれば、今日からでも練習を重ねてあげましょう。
① オイデと呼ばれた時に、相手の至近距離まで近づくことが出来る
② ハウスと言われた時にキャリーケースの中へ入ることが出来る、キャリーケースの中では吠えずに静かに待機することが出来る
③ 飼い主以外がリードを持っても、逆らわずに歩き、従うことが出来る
これらはもしもの場面で大変大きな意味をもちます。
この3点が出来ていれば、家族以外でも愛犬を託すことが出来る上に、もし徘徊していた場合でも安全に保護することも出来るからです。
上記の①②は自宅、室内でも日々練習が出来ます。オヤツやフードを使い、遊び感覚で練習が出来ます。小さな子供に練習を任せてあげれば、愛犬とのコミュニケーションにもなりますよ。
出来れば、オイデと合わせて、人間の手のひらから食べ物を受け取り、食べる練習も出来ていれば理想的です。
もしもの場面では、必ずしも食器があるとは限りません。手のひらまで犬が近づいてくれたことで、保護をすることもできるからです。しつけだからと力まずに、遊び感覚で練習を重ねることが続けるコツです。
次に③はなかなか家族だけでは練習ができません。これはトリミングショップ、ペットホテル、動物病院を定期的に利用することで、習得させます。
犬の中には、家族以外がリードを持つことを極端に嫌がるタイプがいます。興奮してしまったり、暴れたり、歩く事を全力で拒否したりと・・・これではもしもの時の作業は進まない上に、安全な移動や保護も出来ません。
ただ、犬にとっては当然の反応です。リードを持たれるという事は、自分の命を預けるほどに重要な意味があるからです。これは日々経験を重ね、安全であることを愛犬に理解させます。
ペットホテルなどではスタッフが散歩に連れ出すサービスがあります。これはしつけをするうえで大変有効な経験ですから、ぜひ定期的な利用をおすすめします。
狂犬病予防注射の摂取は法的な義務
国内ではこの数十年と狂犬病の発症がありません。そのため狂犬病予防注射の接種率は低下が続き、摂取が飼い主の法的義務であることを知らなかったという方も少なくありません。
しかし災害避難の現場では、この法的義務を怠っていることを理由に同伴避難用施設への入場が制限されたというケースもあります。
不特定多数のペットが同室で過ごし、混乱している状況では、万が一のことも想定しなければならないのですから仕方がありません。
狂犬病の予防注射は年に一回の摂取が必要です。毎年春に自治体が集団摂取を開催したり、動物病院でも摂取は可能です。発症がない事で油断をせずに、もしもの災害対策と考え必ず摂取を済ませておきます。