犬の避妊去勢は必要や施術時期など様々な意見があります。日本では推奨派の意見が多いものの、飼い主としては判断に迷うことも多いですよね。
ただ今後、愛犬は成長し家族と共にレジャーや旅行を楽しむ機会も増えてゆきます。通院やトリミングショップ、ペットホテルの利用もあるかもしれません。
そのような場面では避妊去勢の必要性を感じるものです。今回は避妊去勢を踏まえた愛犬のマナーを考えていきましょう。
避妊去勢の未済は見た目ではわからない
写真のゴールデンレトリバーが避妊去勢済みかどうか、見た目だけでは判断が付きません。これはペットのプロと言われる方々でも同様です。
犬向けの施設では「発情中の犬の利用」を禁止する注意書きが掲示されているものの、発情の有無も外見だけではわかりません。
・ドッグラン
・ドッグカフェ
・ペットホテル
・トリミングショップ
他にもアウトレットモールやホームセンターも愛犬同伴OKな施設が増えています。
ただ、犬は1km先に発情中の犬がいることもわずかな臭いで感知できると言われています。マーキングやわずかに残った排泄物の臭いでも同様です。愛犬が突然パニックや興奮状態になる理由は、発情の有無も大きく関係しているのです。
もし、上の写真のような場面で一方が発情中であったら、未去勢の犬同士を不注意に近づけてしまっていたのなら、思わぬ事故に発展した可能性も考えられます。
発情、未避妊、未去勢が原因で起こりうるトラブル
避妊去勢をためらう方の意見の多くは、健康な体への処置かもしれません。戸惑う事も当然です。
ただ、今後の愛犬との生活を具体的にイメージした場合、どうでしょうか?ペットホテル、トリミングショップ、ドッグランは発情中の利用はできません。
もし旅行や冠婚葬祭を計画していた場合、愛犬の発情を理由にペットホテルの利用が突如出来ない事態になった時・・・
動物病院の待合室でも同様です。愛犬の発情を理由に他犬がパニックを起こしたり、愛犬を執拗に追いかけ、刺激することもありえます。
未去勢の犬同士がドッグランで対面した場合、激しい喧嘩が起こることもあります毎日の散歩中も同様です。
未去勢の犬、未避妊の犬は他犬の注目の的となり、縄張り争いや望まぬ交配というケースも少なくありません。
去勢避妊は、愛犬を安心して、いつでもどこへでも連れ出すこと、預けることの出来る保険だと考えてあげましょう。
避妊去勢完了前に注意すべきマナー
避妊去勢は生後6か月以降で処置が可能です。ただし愛犬の発育、健康状態によりその期間が先送りになることもあります。
また処置を済ませた後でも、発情に似た行動や縄張りの主張、若いオス犬同士の喧嘩が無縁になるとは限りません。
犬を同伴出来る施設では、
〇無暗に他人の犬と接触させない
〇接触、接近させる場合は、避妊去勢の未済をあらかじめ確認をする
(処置前の場合はお互いに距離をとり、接触を避ける)
〇屋外での排泄後は必ず水などで痕跡を消す
〇発情中の施設利用はあらかじめ先方に確認をとり、来訪可能な日時で足を運ぶ
愛犬の安全、人間の安全のためにこれらを心掛けておきましょう。